鳳山 徳行


強盗致死傷冤罪事件裁判関係

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陳述書

この度事件の内容及び私の心情をお伝えする機会を戴きまして感謝すると共に、真実に基づいた事だけをお伝えすることを誓います。
最初に亡くなられた和久津さんのご冥福をお祈り致します。
又、和久津さんのご遺族に対しては、私に対しての刑事責任の有無に関わらず、現状御遺族が抱えている悲しみや憎しみの感情が和らぐよう一日も早く出所し、向き合い償いながら真実をご理解戴けましたらと考えている事も私の一番大きな想いとして述べさせて戴きます。

私は強盗致死と言う非常に重大な事件の容疑者として、想像を絶する片寄った取り調べを受け、公判までの約十ヶ月間は言葉を交わす事や言葉を発する事すら制限され、一切の情報から隔離されていました。
被害者の方やその関係者の方、家族や友人、仕事、東北で私を待っている被災者の方々に対して申し訳ないと言う気持ちで居た堪れなくなり、自分を責め戒めた結果、100kg以上あった体重が公判の時には70kg強と減っておりました。
取り調べの中でどんなに誘導されようと、凶悪な犯人に見せようとしても〝刺された跡もないのに、ナイフで刺されたような事件″がそのまま強盗致死事件として20年の判決を受けるとは夢にも思いませんでした。
前任の増田弁護士には、私が細かく一つ一つの事柄に対してそれを示す証人や、証拠の存在を伝え対応して戴く様に頼みましたが、裁判員裁判と言う事や「細かく証明すると余計重大な事件に見えるから」と、要点だけ伝えれば良いと言われましたが不安になり、再度お願いすると凄い剣幕で怒鳴られ「死刑、無期になるぞ」「何十年も刑務所に行きたいのか」と言われ、その後は何も言わずに増田弁護士の機嫌を損ねないように気を遣い、公判でもその事が気になり何度も増田弁護士に謝り、思った事を訴えることが出来なかった事を深く後悔しております。

先程の〝刺された跡もないのにナイフで刺されたと言っている様な事件″と表現した部分について説明致します。
私が満尾さんに馬乗りになりベッド上で拳で6発も殴った事になっています。
私は幼少の頃から父親がボクシングをやっていたこともあり、格闘技に興味を持ちジムに通った事もありました。
野球などのスポーツもやっており、力が強くて近年でも力士を相手に腕相撲をして負かしたり、有名な格闘家とも親交があります。
普通の人間でも馬乗りで6発も殴られたら出血や骨折は免れません。もし本当に私が満尾さんに暴行を加えたのであれば、1発目で目の上部骨を狙い大量の出血をさせる事も、
顎を狙い平衡感覚を奪う事も、鼻骨などの中心を狙い戦意を奪う事も簡単に出来ました。
その私が6発も殴った結果、満尾さんが負った怪我は一週間以内の加療と言う診断書の作成上、最も軽い内容となっております。
取り調べ時に私は刑事さんに「本当に6発も殴ったとしたら、このような軽傷になる事が説明できますか?」と質問しております。
刑事さんは「怪我をしないように殴る」と答えていましたが、「怪我をしないように殴る事って、それは暴力じゃないですよね?そもそも殴るとは言わないのでは?」と話すと、それ以降はその話は無かったので納得したのだと考えておりました。
次に和久津さんに関しても、取り調べで私が満尾さんと二人を並べて殴った話がありました。私は「それは満尾さんが言っているのですか?」と検事さんに聞くと満尾さんは言っていないと答えました。「並べて殴られた筈の本人が殴られてないと言うのなら殴られていないですよ」と話しましたが「まあそうだね」と言う検事さんの言葉があり、それ以降この話は有りませんでした。
このような話だったので公判で突然この二つの話が出て来て一方的に話された事は大変驚きました。
又、公判では小田浩司を中心に一方的に和久津さんへの暴行を加えた話がありましたが、当時の小田浩司は50kg程のガリガリ体型でした。それと比べて和久津さんは70kg程で柔道経験者です。二人を比べてどちらかが一方的に暴力を加えたのかと聞いたら、全員が和久津さんが暴力を加えたと考えるのが自然だと思います。
私が行った暴力と言える行動は、満尾さんが叩かれた事すらも忘れて、結果何回叩かれたかも分かっていない程、軽い平手打ちとお腹を小突いた事だと言う事は取り調べでは証明でき、納得してくれたと考えておりました。
他には和久津さんの16万円以上が入った財布がベッドに置いてありましたが誰も持ち出す事も手に触れる事もしていません。
この場所には殆どの人が行っているのに誰も物色していないのです。
私の想像になりますが、満尾さんが覚醒剤を常用していた事は間違いないと思います。
井上旭の話にもありましたが満尾さんが店長をしていた店舗では、実際に覚醒剤が蔓延しており、スタッフだった横山太一は覚醒剤で現在服役中です。満尾さんが逃げた後の店舗からは数本の注射器も見つかりました。
又、小田浩司は満尾さんがどのような形で覚醒剤を購入していたかも分かりますし、事件当日も「あの顔はやってましたね」と話しておりました。満尾さんには覚醒剤の料金なのだろうなと思うトラブルもあり、今回も満尾さんと覚醒剤の話は出ておりました。
しかし検査をしたと聞いていましたが、満尾さんに対して検査をした事実は見つからなかったと言う話も聞きました。
財布を隠そうとした満尾さんは、それよりも前に重要な覚醒剤をトイレに流すなどして隠したのではと考えました。室内から大量の合法ドラック(現在は禁止されている幻覚作用の強い薬物)が見つかったと聞きました。
しかし和久津さんの財布同様に証拠提出は拒否されました。
拘置所には、このような合法ドラックに詳しい人も沢山おります。後程、再度登場しますがグループ運動で一緒になったS氏は合成麻薬等で拘留されております。
この事を話すと「それ飛びたくなっちゃったんですよ」と当然のように話して、覚醒剤なんかよりも何かしたくなる異常行動は合ドラ(合法ドラック)の方が全然強いんですよ。
そもそも性行為やクラブ等で遊ぶ時とかにハイテンションになるように作られていますからね。遠くまで飛んじゃってたのなら、多分下を見た瞬間に飛びたくなっちゃったんですよ。やったら解るけれど相当やばいですよ。
この手の話も良く聞きますよ。まあ、タミフル(風邪薬)でも飛んじゃうんですから、混ざっているドラッグは逆に危ないですよ。
この様な内容で合法ドラッグを知っている人から言わせるとそのような物で良くある事だと話していました。
その他まだまだありますが〝刺された跡もないのにナイフで刺されたと騒ぎその傷跡も見せないで一歩的にそうされた″今回の公判ではそのように感じました。

強盗の共謀があったとされた理由として話にあった、私が錦糸町某バーで井上旭に、財布やキャッシュカードの所在を聞いた事も同じですが、私は事件の翌日に新小岩の駐車場で、当初相談していた五十嵐弁護士と電話で話しました。
五十嵐先生からの第一声は、今回の事件は強盗になっていて、財布が盗まれた事になっていると言う内容でした。
私は電話をそのままにして皆にその事を伝えると、井上旭からあいつは(満尾さんの事)財布を持っていないよ、見た事もないよ、と言う答えが返って来て、そのまま私はその事を五十嵐先生に伝えました。
この状況は五十嵐先生を始め他の人も覚えていると思います。
仮に私が財布やキャッシュカードの所在を聞いていたら、私は五十嵐先生に満尾さんは財布を持っていないと答えていたでしょう。
少なくとも井上旭がこのような形で俺は知っているよ、あいつは財布を持っていない、財布を持っている所を見たことが無いと話す事も既に皆が知っている事を再度私が質問するのも考えられない行動です。
大半はこのような形で説明は出来ますが、余りに多いのでこの位にさせて頂きます。

私が感じた違和感について書かせて頂きます。
まずはシャワーヘッドによる暴行についてですが、調書中にこんなやり取りがありました。
シャワールームに行った時の和久津さんの様子を聞かれて、鼻から出血はあり、左側のおでこに血が付いていたと伝えました。最初は額が切れたのかと驚きましたが、その後その血は消えたので鼻血が付いたのだと解りました。
検事さんも転落時の後頭部の傷以外は主だった外傷は無く、出血するような怪我は無かったと、軽傷だった事を知りました。しかし、その後にこんな話を聞かされました。
私は殴って額や頭を切るのは難しいので、あの場だとシャワーヘッドで殴る位しか無いですね と答えました。
その数日後に柴田真也から小田浩司がシャワーヘッドで和久津さんの頭を殴ったと言う話が沸いたように出て来ました。出血するべき怪我も傷も無い頭を殴ったそうです。 
次に小田浩司が空気清浄器で満尾さんを殴った話ですが満尾さんから出たこの話は結果的には指紋が出なかった事を機に満尾さんの見間違いとなりその事実が無かった事が証明されました。
これだけ大きな動きを見間違えるのも理解できませんが真実は証明されました。
しかし公判では井上毅はこの起こらなかった事も見た、そして小田浩司は金を出せとも言っていたと証言しています。
何故起こってもいない事を井上毅は何処で知り、見る事が出来たのでしょうか?
次に錦糸町某バーでの話で、私は確実にあった筈の一眼レフカメラとWiiと言うゲーム機について井上旭に質問しております。
その理由は何があったのか解らない事務所の金品と異なり、この二つは私物であり、私が一時的に満尾さんに貸していた物だったからです。
しかし井上旭は取り調べの中でパソコン、テレビ、カード、財布等と数多くの金品について私に聞かれたと話し、私もパソコン、テレビ等聞いていないかと取り調べで聞かれましたがパソコンもテレビの事も一切聞いていないと答えました。
そしてある日、テレビじゃなくテレビゲームの事は聞いただろ?と聞かれたのでWiiはゲーム機なので聞いたと答えると、西崎和也に同じよう質問をしたらテレビゲームじゃないの?と教えてくれたと刑事さんが言っていました。
井上旭は公判で錦糸町某バーで私にパソコン、テレビ、カード、財布等の事を聞かれて、西崎和也にテレビゲームの事を聞かれたと証言しました。
西崎和也は私が錦糸町某バーで話題に井上旭にWiiの事を聞くまでゲーム機が無くなった事は知らず、当然某バーでゲーム機の事は聞いていません。
西崎和也は取り調べの中で始めてゲーム機の話をしたようです。
井上旭は刑事さんから聞いた話を勘違いしたのでしょう。
果たして井上旭は誰に言われた事を、見た事、聞いた事として、話していたのかはご理解戴けたと思います。
事件後に私は西崎和也から「俺は何しに行ったって言えば良いかな?」「暇だから行ったとは言えないでしょう」と聞かれたので、俺が暴れそうになったら止めてねって言われたと言ったらどうだろうと伝えました。
すると何故か小田浩司を省いた全員がその様な事を言われたと話し出しました。
しかし実際には無い話を伝言ゲームしたので内容は異なりました。
満尾さんが暴れたら止めてくれと言われたと言う人も居れば、満尾さん和久津さんが薬で暴れたと言ってくれと頼まれたと言う人も居ました。
検査で分かる嘘を何故私が頼むのでしょうか?
メールや携帯電話等の仕組みにシステム開発の会社を経営してサイバーポリスの講師やW3Cの講師を雇用していた私がすぐに解る携帯電話の履歴を消すように指示されたと話した井上兄弟の証言も意味の無いと言う点では考えられない事です。

彼らは何故こうも面白いように操作されてしまったのか考えました。
今回の6名の中で私が完全に名前と顔が一致するのは、小田浩司、西崎和也の2人です。
この2人も仕事上の友人であり休日に出掛けたり遊びに行く場合は、学生時代からの友人と出掛けるので仕事以外の接点はありません。彼らのプライベートな生活や住まいの場所などは知りませんでした。その他の3名はフルネームも知らず、会話をした事もなく井上毅に関しては初対面で暴力団だと思っていました。
このような接点の少ない関係なので、自分に有利になるのであれば、他の人を陥れる嘘を付くことは容易に想像出来ます。
それに取り調べは刑事さんや検事さんが思った通りの事を話せば、本当の事を話していると優しくなり否定すると嘘を付くなと厳しく取り調べられます。
腹部をロープで縛られて狭い取り調べ室で数的不利な状況で40日以上朝から晩まで取り調べをされました。
「お前だけそんな事を言っている」「他の奴は全部話しているぞ」「何で嘘つくんだ」「お前が認めなくても他が認めているから罪になるぞ。お前だけ罪が重くなるぞ」「助けてやるから」ドラマのようにこんな言葉をかけられます。
あの状況下でこんな言葉を掛け続けられるとどれ位の人がしていない事をしていないと言い続けられるのでしょう。
この事で遠隔操作ウィルスを使い、他人に成りすましてメールを送り間違えて逮捕された方々が全員罪を認めて自供したことも理解出来ました。
録音、録画をするのであれば、取り調べる側の準備、予定した、作、演出、刑事さん、検事さんではなくて全日、若しくは取り調べられる側からも録音、録画を依頼出来ればあの酷い誘導の取り調べも何日かは回避出来、片寄った形での起訴は出来なかったと悔やまれます。
取り調べも含めて起訴から公判までの期間、真実を通す事は、接見禁止を中心に一般的に社会生活を送っていた人間には肉体的にも精神的にも大変苦しく厳しいのです。
人間は弱いので苦しみから逃げるように諦めてしまうのだと思います。
西崎和也も自分は助かりたい、他人の責任にしたいと考えた証言をしました。
西崎和也は携帯電話を3台思わず持って来てしまいました。
そして少しでも責任を軽くしたいと考え、私から事前に預かるように言われていて私も1台持っていたと話しました。
預かる理由に関しても、満尾さんの上司であるA氏の連絡先を知る為に必要だと思ったと話しました。
しかし私は携帯電話を預かるようには頼んでおりません。
連絡されそうになったら止める、押さえると伝えたのです。
西崎和也以外からは私が携帯電話を持っていたと言う話はありませんが、西崎和也が車で3台の携帯電話を持っていた事と、私に3台の携帯電話を渡す姿は井上兄弟が見ています。
しかし本人は1台しか持って来ていないと言っているのです。
A氏の連絡先を知る為に必要と言う話にしても、元々A氏が働いていた会社の社長であるB氏は私の知人でありA氏の事を聞く事も出来、住まいに関しても、以前A氏の店舗で勤務していたC氏から平井のライオンズマンションに住んでいる事は聞いていました。
又、事件の前に錦糸町某バーで私は友人のD氏に電話でA氏の事を細かく聞いており、仮にA氏の連絡先が知りたいのであればD氏を始め複数の方から聞いたり、伝言を頼む事は可能でした。
私の目的は満尾さんを連れて来て、状況を説明して貰い、被害者(満尾さんの)と和解することが目的でした。
そもそも満尾さんが必要とする可能性は高かったですが、必要としなければA氏には関係の無い話なのです。
この西崎和也の発言は小学生が誰に頼まれたから、誰もやったから、誰の為にと言い訳しているようにしか感じませんでした。

この事件は事前に共謀して強盗などの明確な目的を持った犯行とされましたが、実際には満尾さんを錦糸町に連れて来る事以外は錦糸町の何処に連れて来るかすら話に出ていません。
もし強盗目的であったのであればテーブルにあった現金を手に取り、そのまま戻した西崎和也の行動も説明出来ません。
つまり現場で何をすると思っていたのか、何をしたのかは各自の考えで行動しており、連れて来る事に関しても、私自身が連れて来るつもりでしたので、方法などは話しておらず、小田浩司に対して暴力は駄目だよ、和久津さんが居ても他にヤクザが探してるから触れないようにしてね、逃げたらそれで良いからと伝えた程度で、この辺の話をしておかなかった事もこのように真実から掛け離れてしまった要因だと考えます。


そもそも何で何をしに行ったのかを説明します。
私は突然満尾さんの部下であったE氏から電話で満尾さんが金品を持って逃げた事を知らされ、私は店舗に行き状況を把握して、満尾さんの代わりに店舗を動かし始めます。
初日から様々な方々が訪れ、満尾さん、和久津さんが起こした金銭を含めたトラブルの責任を私に追及して来ました。
中には暴力団のような方も居て、その行為は執拗に続いたので、私は探して見つけたら連絡しますと対応しました。
約一ヶ月後に見付かったので、その方々に連絡を入れ連れて来たら連絡しますと伝えた上、向かいました。
この際に和久津さんを探していたF氏達は海外に居たので、私はこのF氏達に最も恐怖感を抱いていた事もあり、慎重に満尾さんは連れて来ますが和久津さんには触れないようにするので、もし逃げてしまっても私の責任にしないで下さいと伝えていました。
しかし現場では井上毅は弟の付き添いで来た筈なのに室内に入り、和久津さんに暴行を行い、それを切っ掛けに柴田真也、小田浩司と喧嘩となりました。
この予想外の流れに私は必死で落ち着かせようと焦りました。
和久津さんも私達が来た事情を理解して、取り調べでも話したようにお化け屋敷から出て来た人のように事情を理解してからは180度変わり服を取るように満尾さんに指示したり、小田浩司と何か言葉を交わしたり準備をしていたのか、あっちこっちに歩いており、私達も気にかげず移動しようとしていました。
そして和久津さんが何処にも居ない事に気付き、いつの間にか転落していました。
逃げたりする要素が見られなかった私達は落ちちゃった?と言うような感情では無くて、何で?と言う気持ちでした。
この話を逮捕前に10名以上の友人に話をして、この流れを知っていた人も居たので暴力団の事も含めて心配、理解をしてくれました。
友人達は事件を調べ公判も全て傍聴してくれ、この事件は検察官が主張するような事件であったと説明出来ず、辻褄が合わないと要点を纏めてレポートにし、今回の事件で会社やお金を失った私の為に‘友の会’を設立して真実を証明する為に必要な弁護士費用も含めた数百万円の費用を集めて現在も私を応援してくれております。
私は確かに今回、満尾さんを探し連れて来ようと考えました。
しかし過去数十名に金品の横領をされ、持ち逃げもされましたが、私は今まで一度もその人を探したり、追い詰めたり、責任を追及した事はありません。
これは私が「最大の罪は愛と憐れみ持たず困っている隣人を目にしながら無関心でいる事、あなたの所へやって来た人が誰であれ以前よりも善良に、しかも幸福になって帰るようにしなさい」と言うマザーテレサの言葉を大切にして生きて来たからです。
目の前に助けを必要としている人が居たら、形振り構わずに助けます。
時として、それはライオンに襲われている草食動物を助けてしまうような、弱食強食と言う自然の摂理に反する事もあります。
その時も、もしあなたがライオンに襲われたら銃で撃つのでしょうと自分の正義感を信じて来ましたが、この考え方の延長に今回の事件があった事を理解して今は反省し悔い改めました。

以前私の店舗で店長をしていた片岡浩二から手紙が届きました。
「7年間近くで一緒に仕事をして来て色々な人間を見て来ました。
会社の金を横領した人間、売上を持って逃げた人間、恩を仇で返す人間、その都度鳳山さんは相手を責めませんでしたね。
むしろ、その人間のその後を応援してあげていましたよね。
満尾もその1人だったのに、あいつは嘘で自分の身を守ろうとしたのかな。その結果がこれですからとんでも無い奴ですよ。」
このような内容でした。
私の事を理解して信じて応援してくれていると言う事実も、私と言う人間を判断する一つの材料として考えて戴けましたら幸いです。
そのような私が、連れてこなくてはならなかった状況が、満尾さんや和久津さんが起こしたトラブルであり、その重大さは満尾さんや和久津さんが見付かった時には、彼らだけならどのようになるかが容易に想像出来ました。私に対しても満尾さんの被害者からの責任追及の厳しさもあり、何とかしなくてはと考えた事もご理解下さい。

公判でペラペラのキーボードを凶器として充分な頑丈な物だったと印象付ける事を言ったり、私が刑事さんから聞いたカメラの映像が無い事や、内容が違うと理解に苦しむ発言が多かった検事さんでしたが、私の言葉や状況については多くの指摘がありましたが、それは夜の業界ならではの事なので説明させて戴きます。
メールで私が満尾さんに殺す事にしたと送っておりますが、殺すや殺すぞの言葉は、一般社会に例えると「いい加減にしろよ」「ふざけるなよ」 程度の怒っている事を表している言葉で、実際に満尾さんも気にしていなかった事は井上旭から聞いていましたし、井上旭も夜の業界の人ですので、公判で自分も良く言われるけど気にならないと話していました。
これもメールの内容ですが突入すると言う表現を使っておりますが、夜の業界では居酒屋やカラオケなど、どこかの店舗や施設に行く事を突入や突撃と表現したりするので、キャバクラに行く が キャバクラに突入する?突撃する?と言う一般的に物騒に聞こえる言葉も私達には普通の動詞になっています。
次に行動についてですが、検事さんは土足で侵入した事を強調しておりましたが、風俗店の事務所で、ましてタイルカーペット、室内はパーテーションで仕切られ自動販売機も設置されていました。
三和土に靴があった話もありましたが、三和土に靴を置いておくのは靴箱代わりであり、私の事務所もそうでした。
そして満尾さんは私の事務所や店舗でそうしており、本人たちも室内でサンダル等の土足を履いていたのです(事件当日)
何故、土足が一般的かと言うと、それなりの営業をすると1日に数十名の女性が事務所で待機します。
物理的に玄関に靴が置けないので、土足で上がるのが基本的な形です。バラバラに入室した上で、事前に土足で上がる打ち合わせも無いのに全員土足で上がっている事からも理解出来ると思います。
次に深夜に寝込みを襲ったと話がありました。
前提として時間軸が半日ずれている事は、一般社会と夜の業界の勤務時間を比べてみれば解ります。
夜の業界では深夜0時~2時頃に最も忙しく働いておりますので当然生活リズムは夜起きて働き昼に寝る事となります。
今回の時間を一般社会の時間に直して考えると、私達はお昼頃に尋ねており、昼寝中だった事となります。
決して非常識な時間に行ったのではなく、そもそもその時間に寝ている事は普通考えないのです。
私は公判で満尾さんに会えば大人しく付いて来ると思ったと話しました。
実際に一時的にバタバタしましたが、自分がした事を考えて、大人しくしており和久津さんの転落が無ければ普通に移動していたと思います。
何故そう考えたのか説明致します。
 
店舗などの金品を横領する人にもいくつかの種類があります。
自分の能力で多額の利益を上げたので、これくらいは当然と横領する人は、しっかりと向かい合い堂々と話し合い内容によってはその後更に能力を発揮してくれる事があり逃げません。
しかしこのタイプは負い目を感じてはいないので暴力行為に出たり、感情的になり、交渉が難しいのも特徴です。
今回のようにコソコソ横領して逃げ隠れするタイプの人は、逆に負い目しかないので向き合えず、影口は言うが話し合いは主張できる事も無いので出来ない人ばかりで、私達はコソ泥と表現します。
実際に泥棒が警察に捕まった時のように逃げようとはするが、それが出来ないと解ると大人しくなるのが特徴です。
逃げる事を夜の業界では 飛ぶ と言いますが飛んだ人間が見つかったらどうなるか質問すると、夜の業界の人なら10人が10人大人しく付いて来ると答えるような当然の事なのです。
その他にも店舗の女性と交際した場合は100万円の罰金や過去に在籍していた店舗のある街では断りなく出店、または勤務は出来ません。
細かい1万円程度の罰金も数多く存在し、数多くのトラブルもあります。
私はそれらのルールを無視して相手に一番良い状況を許し、その環境を提供して来たと自負しております。
リスクのある名義も自分で勤めていたのにも関わらず(普通は下っ端が行うのが常識)他店舗や退職者からの通報で日常的に逮捕される業界において、恨まれる事も無く、一度の罰金刑で済んでいる事でも私の法律を守る意識や人柄が御理解頂けると考えます。
法律と言う言葉が出ましたが、住居侵入と言う事は、事前に井上旭が借りた事務所だと聞いていたので、考えておりませんでしたが、拉致等の可能性は事前に警察から連絡があった事もあり、頭にありました。
しかし事前の電話のやり取りでもそうでしたが、警察は横領が元になった今回のように一方的でない事件は、お互い話し合ってと事件としてではなく喧嘩両成敗のような対応が一般的なのも理解しておりました。
そして私は無理やりではなく、嫌でも負い目がある満尾さんは付いて来ると考え、実際そのようになっておりました。
私は20歳から約6年間金融業をしており、強盗、窃盗、占有移転に関しての知識は人並以上にありましたが、このような事になり、その事を考えて無かったにせよ、全員に伝えていればと今は後悔しております。
これは少し逸れますが、満尾さんが公判で給料をもらっていなかったので給料分を横領したと話していましたが、私は出資者のような関わり方で売上すら把握しておりませんでした。
そして事件前の満尾さんが店長の時に300万円程の設備投資をしましたが、それ以外の日常の営業経費は私が支払う立場ではなく、何年も私が給料を渡した事も無く、そのような金銭を管理していれば横領も起こらないと共に、渡すのではなく、利益を受け取る立場だった事を補足します。
  私が公判で東京地裁へ出廷した時の事です。
独居房におり外部との接触は出来ない状況でしたが、同じフロアから一緒に公判に出掛ける人の中にG氏と言う方がおりました。
担当官の目を盗み色々と話しました。この日は井上旭の証人尋問の日でした。
G氏からこんな話を聞きました。
同じ同行室に酷い奴が居て全部主犯に押し付けたから俺は7~8年で出れんじゃねぇ
でも1人落ちて死にやがって7年は長いよ
勝手に落ちやがって頭に来る 等と腕をまくって入墨を見せながらゲラゲラ笑いながらずっと話していましたよ、と聞きました。
私の事件と似ているのと、入墨の特徴もありG氏にその人の名前を聞き、それが井上旭だという事が解りました。
その主犯って私ですと伝えると、G氏は驚き相当派手に話していましたし、他の人も皆聞いていましたよと教えて貰いました。
私はG氏にそれを手紙で欲しいと頼み、外からG氏に手紙を出して戴き、G氏に送って戴きましたが、審査の関係で届きませんでした。
しかし現在もG氏は島根で服役しておりますが、G氏のお姉さんを介して手紙のやり取りをしています。
この事で私の井上兄弟に対する見方は180度変化して、そう考えると辻褄が合う事が数多くありました。
井上兄弟は二人で相談して借用書を取り戻す事、そして以前から顔見知りで恨みのあった和久津さんに暴行を振るう事などの計画があり、毅が室内で暴行、物色して見つけたら私達に関係なく逃げられるように旭が車で待機していたと考えました。
井上毅は真っ先にシャワールームの和久津さんに迷わず暴行を振るったのは本人からも聞いており、その際に出来た痣も見せられました。
その行動が切っ掛けで柴田真也は和久津さんに突き飛ばされ小田浩司は壁に頭を打ち付けられ、その後喧嘩となりました。
当の井上毅はその時にはテーブルなどの物色を始めています。
これは満尾さんが見た事のない人が現金を数えていたと話しており、何故か柴田真也にされていますが、満尾さんが小田浩司と共に錦糸町に居た柴田真也を見たことが無いわけは無いので、井上毅以外考えられないのです。
何故、起こってもいない空気清浄機での暴行を見て聞いてもいない事を次から次へと話すのか解った気がします。
グループ運動で一緒になった合成麻薬で逮捕されたS氏は偶然にも井上兄弟が関係のある暴力団組織の方で井上兄弟の事も良く知っておりました。
余りの偶然で嘘だと思われたらとも考えましたが、調べても証人を頼んでも解ることなので書かせて戴きました。
S氏は井上兄弟は信用がなくて金を渡して買い物を頼む奴すら居ないですよ。
多分世界中で井上兄弟を信用出来るって言ったのは裁判所だけで、あいつらも生まれて初めてそんな事を言われて嬉しかったんじゃないですか?と笑っておりました。
この話で私は井上兄弟の人間性が理解出来ました。
これだけ多くの人間が薄っぺらい人間関係の中で自分の利益の為に一つの目的ではなく、それぞれの考えや思惑で行動し証言をしている一貫性の無い非常に複雑な事件で、細かい事まで伝えようとすると、この何倍訴えれば良いのかと言う事件だと思います。
しかし一つ一つの事柄を矛盾なく繋げて戴ければ必ず真実は見えてくると考えております。
私は法廷への移動中に裁判員等とすれ違うと、トイレ等に押し込まれますのであちらからは見えませんが数回裁判員の方々とすれ違いました。
判決前でも裁判員の方々の会話は楽しそうで、女性の服を褒めたりと合コンのようでした。
若い方が多かったからかも知れませんが、人生の懸かった非常に難しい判断が迫られている時に、その会話は非常に恐ろしく悔しく思いました。
裁判員の方々の為に解り易く、少ない日程で短くしろと言う中でこのような 複雑な考えるべき矛盾が数多く存在する事件を裁く事が大変な事だと理解しておりますが、ドラッグや16万円以上入った財布等は強盗や致死を考えた場合大きな矛盾点であり、裁判員が判断する為には最も悩むべき事柄の一つだと考えます。
この二点も含めて証拠、証人等、深く掘り下げて初めて理解出来る真実もあると考えます。
これら全てを裁判員に理解出来なくなる、難しくなる、と拒否されては複雑な事件の本当の姿を知らされないで裁判員は判断する事になると思います。
解り易くする事は決して省略する事ではないと思います。
時間の制限や解り易さと言う言葉で重要な本当に必要な事を削除されてしまったと感じました。
そしてあのように上部をなぞる公判では裁判員の方々も深く考える事もなく、こいつは悪人だと決めつけ合コンのような中で20年もの刑を決定出来るのかも知れないとも考えました。

生意気な意見を述べて大変申し訳ありませんが私が感じた裁判員裁判の印象になります。
何卒真実に基づいた的確なご判断をお願い致します。

最後に西崎和也の状況を話させて戴きます。
私の接見禁止が解除された後、何処に満尾さんを連れてきて、誰を呼んであって、何をする予定だったと言う事を西崎和也伝えました。
「裁判の前に知りたかった」
「警察の言うように本当にお金を奪う目的だったのかなって思ってた」
「何しに行ったのかも解らなかったからね」
と話したそうです。
「当然15年なんて考えられないけど、やったとかやってないとかではなくて、そう言われたらそうなっちゃう、盗んでもいない物や、やってもいない事は証明出来ないよ」
私に対しての20年の判決もそう考えさせた要因だったそうです。
「そりゃ証明出来るなら闘いたいけれど、無理だよ。金も無いしさぁ」
このままなら10年で出所出来るが再審請求をしたら仮釈放は無いと誰かに言われたそうです。
それが国家権力を相手に最も早く出所出来る方法だと考えたそうです。
西崎和也は決して罪を認めて刑に服してる訳ではありません。

あまりに厳しい取り調べや状況、私や小田浩司が置かれた隔離の状況に恐れをなして真実を証明する事を諦めたのだと言う事をお伝えします。
井上兄弟はそもそもの自分達の秘めた目的があったので解りませんが、西崎和也は認めたのではなく、諦めたのです。今回の私に対する判決が真実に基づいた公平な判決であれば西崎和也も私達同様にもう一度真実を追及する為に闘います。

調査、分析の上真実に基づいた公平な判断がされる事を切に願います。
何卒宜しくお願い申し上げます。

大変長くなり、纏めたつもりでしたがこの様になった事をお詫び致します。
また誤字、乱文、乱筆につき大変失礼致しました。

 

 

 

平成25年8月12日  
鳳山 徳行


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